
FP(ファイナンシャルプランナー)の資格は「意味ない・役に立たない」と聞くけど本当なの?
こんな疑問を感じていませんか?
SNSやネット掲示板では、「役に立たなかった」「就職に直結しなかった」といったネガティブな意見もあります。



ただ、実際にFP3級に合格した私は、取得してよかったと実感しています!
本記事では、社会人として働きながら独学でFP3級に合格した私が、以下の流れに沿ってわかりやすく解説します。
これからFPの取得を考えている、すでに資格を持っているけど活かし方に迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
FP資格は意味ない・役に立たないと言われる理由


FP(ファイナンシャルプランナー)資格は「意味ない・役に立たない」と言われる理由は、以下の6つです。
独占業務がない
FP資格には、税理士や社労士のような「独占業務」が存在しません。
独占業務資格とは
その資格を持つ人だけが業務を遂行できる資格のこと。資格がなければ、その業務を行うことが法律で禁止されている。
FP資格を持っていなくても、保険の提案や資産運用のアドバイスなどは他の職種でも対応できます。
そのため、資格を取得してもFPにしかできない仕事がない点で、使えないと感じる人がいるのです。



特に、資格を武器に転職したい人や、資格一本で独立したいと考えている人にとっては、物足りなさを感じやすいと言えます。
就職・転職に有利とは限らない
FP資格を持っているからといって、必ずしも就職や転職で有利になるとは限りません。
特に未経験分野への転職では、資格よりも実務経験やスキルが重視される傾向があります。



私も転職活動の面接では資格について触れられることはあまりありませんでした。
企業によってはFP資格を評価しない場合もあり、思ったほど効果が出ないケースも生じます。
そのため、「せっかく取得したのに役に立たなかった」と感じる人がいるのです。
資格を持っていても稼げるわけではない
FP資格を取ったからといって、すぐに高収入が得られるわけではありません。
独立系FPでも、営業力や実績がなければ収入につながらず、企業内FPでも資格だけで給料が上がるとは限りません。
「資格を取れば稼げる」という期待が先行してしまうと、現実とのギャップにがっかりする人もいます。



資格はあくまで知識の証明であり、収入アップには+αの行動や経験が必要です。
専門性が低い
FP3級を勉強して感じたのは、知識の範囲は広いものの、各分野の内容が浅いことです。
税金・保険・年金・投資・住宅ローンなど幅広く学べますが、どの分野にも特化しているわけではなく、中途半端な知識と見なされてしまうこともあります。
そのため、税理士や宅建士のような専門資格と比べて「専門性が低い」と高評価を得にくいのが現実です。
難易度が低く、取得しやすい
FP3級は合格率が高く、独学でも比較的取得しやすいため、希少価値が低いと見られがちです。
以下に、日本FP協会ときんざいが公表している最新の合格率データをまとめました。
日本FP協会の合格率データ
科目 | 合格率 | |
---|---|---|
FP2級(2025年1月) | 学科 | 44.4% |
実技 | 48.8% | |
FP3級(2024年10月~2025年2月) | 学科 | 85.4% |
実技 | 85.6% |
きんざいの合格率データ
科目 | 合格率 | |
---|---|---|
FP2級(2025年1月) | 学科 | 19.79% |
実技 | 43.16% | |
FP3級(2024年10月~2025年2月) | 学科 | 49.61% |
実技 | 53.04% |



私はFP3級を独学で受験しましたが、学習内容は基本的な金融知識や生活に役立つ情報が中心で、参考書と過去問があれば十分合格を目指せると感じました。
このように、取得が容易な分「誰でも取れる資格」という印象を持たれやすく、資格単体では強みになりにくいというのが実情です。
取得にかかるコストパフォーマンスが悪い
FP資格の受験には受験料や教材費がかかる一方で、取得後すぐに活用できる場面は意外と限られています。
特にFP3級は実務での即戦力性が低いため、時間とお金をかけたのに「あまり意味がなかった」と感じる人も少なくありません。
実際に私がFP3級を取得するまでにかかった費用と時間の内訳は以下のとおりです。
- 受験料:8,107円(税込)
- 教材費:3,300円(税込)
勉強時間:約80時間



簡単とは言え、取得までにかかった費用は少なくありませんでした。
目的を明確にしないまま取得してしまうと、費用対効果が悪いと感じてしまう可能性があるため注意が必要です。
FP資格を取得した人のリアルな声


FP資格を取得した人たちは、本当に「意味ない・役に立たない」と感じているのでしょうか?
ここでは、実際にFP資格を取った方々のリアルな声を、ポジティブな意見・ネガティブな意見の両方を取り上げて紹介します。
ポジティブな意見
FP取ったものの保険屋さん辞めてから全然資格活かせてなかったけど家探す時にはかなり役立つのでそこはマジで取ってよかったと思う。
— あや (@aya97301) April 27, 2023
FPの資格を取って家計や投資に役立つだけじゃなくて建ぺい率とか旗地の再建築不可とかそこらへんの知識も身に付いてて今日の不動産屋との会話にも役立った☺️
— 悠仁@保育士FP (@Act_honestly) February 11, 2023
取っておいてよかったと思えた瞬間🤣
やっぱり使わなきゃ宝の持ち腐れ!
夜もその知識を深めるために頑張っていこう!!
勉強開始😉♪
FPの資格を取ってから自社の決算書を見てよく分析するようになったのだが、これ重要なスキル。
— 伊野文明@正社員コピーライター (@togaly0317) December 12, 2022
スキルというほど難しいものではないんだけど、もっと早く知っとけばよかったなあと思った。
FP資格は、日常生活に役立つ知識が身につく点で多くの人に評価されています。
実際に「家探しのときに知識が役立った」「家計や保険の見直しに活かせた」といった声が見られ、生活の選択肢や判断力が広がったと感じる方も多いようです。
また一部では、「決算書を読めるようになり、仕事にプラスになった」といった意見もあり、日常に加えて仕事でも知識を活かす場面があることもわかります。
ネガティブな意見
FPの資格取らなくてもフィナンシャルプランナーと名乗っても問題ないし、3級はとっても転職とかに使えないから少なくとも2級から誇れるけど独占士業じゃないのでただ知識が着くだけで意味がない。
— おっさー@ライカ (@sorariaru) April 8, 2025
それだったら保険の仕事案件にしたいなら保険の資格勉強した方が直接的でいいと思うんだけどな
本質的な理解って曖昧な定義が嫌い
— おーちゃん (@ochan1classfp) December 3, 2024
とくにFP資格において追求する意味が全くわからん。合格後に好きな分野や独占業務がある他資格に挑戦し取得したら?
合格最優先でよくない?毎年6科目怒涛の法改正あるんだよ!来年には使えない数値と知識の総合デパート。それがFP資格
ネガティブな意見としてよく挙げられるのが、独占業務がなく、資格としての強みが薄い点です。
しかし、Xで調査してみたところ、FP資格の取得に対してネガティブな意見は意外と少なく、前向きに捉えている人が多いことがわかりました。



業務で使う機会が少ないとしても、資格で得た知識は日常生活に役立つ場面が多く、「意味ない・役に立たない」とは言い切れません!
FPが役に立つポイント


FPは、日常生活や将来設計に役立つ、実用的なお金の知識を身につけられる資格です。
ここでは、FP資格がどのような場面で役に立つのか、具体的なポイントを3つに絞って紹介します。
「せっかく取得したのに活かせていない…」ことにならないためにも、資格を有効活用するヒントとして参考にしてください。
お金の知識が日常生活に活きる
FP資格で得られる知識は、特に日常生活において役立ちます。
FP資格で学べる分野(3級の場合)
- ライフプランニングと資金計画
- リスク管理(保険など)
- 金融資産運用(預貯金・株式・投資信託など)
- タックスプランニング(税金の基礎知識)
- 不動産(不動産取引・税制など)
- 相続・事業承継(相続税・贈与税など)
私はFPの勉強を始めるまでは、保険や税金のことがまったく分からず、お金に関することはすべて親任せにしていました。



ただ、これらの知識を身につけたことで、税金の控除制度や保険の仕組みを理解し、確定申告での節税や、自分に合った保険の選択ができるようになりました!
そのため、FP資格は生活の質を高めるための、実用的な知識ツールと言えます。
資格の有効期限がなく、長く使える
資格の中には、有効期限が設けられていることで、定期的な更新手続きや継続学習が必要なものもあります。
その点、FP資格は更新制度がなく、一度取得すれば生涯にわたって有効です。
「社団法人 金融財政事情研究会」によると、FP技能士資格には有効期限が設定されておらず、更新の必要がないとされています。



一度身につけた知識を、日常生活やライフイベントで長く活用できる点は、大きな魅力ですね!
転職活動で成長意欲をアピールできる
FP3級は、転職市場で専門資格として強く評価されることは少ないものの、学ぶ意欲がある人として好印象を持たれやすい資格です。
特に未経験の業界にチャレンジする場合や、事務・営業職など幅広い職種では、選考時のアピール材料になります。
実際、FP資格を通じて学習姿勢を示せたことで、採用担当者に好印象を持ってもらえたケースもありました。
なんか転職時にFPの資格が割と役に立った気がするんだよな。技術面接では勿論役に立たないけど、人事面接ではなんかちゃんとした人って思ってもらえて。家計のドクターという称号が。
— イサク (@isa_ku_pri) August 20, 2022



直接的なスキルでなくても、学びを継続していることを伝えられるのは、転職活動では大きな強みになります。
FP資格が活かせる仕事


FP資格が活かせる仕事について、それぞれの活用方法も含めてわかりやすく解説します。
金融機関(銀行・証券・保険)での業務
金融機関では、FP資格が顧客への提案や相談業務に役立ちます。
銀行では住宅ローンや資産運用の相談、証券会社では投資商品の提案、保険会社では保険商品の説明など、幅広い業務でFPの知識が求められます。
特に、税金・保険・年金といった幅広い知識を持っていることで、顧客からの信頼を得やすくなるのが強みです。顧客目線でのアドバイスができるスタッフは、組織内でも重宝され、キャリアアップにもつながるでしょう。



金融機関での顧客対応力を高めるうえで、FP資格は武器となります。
不動産・住宅関連業界
不動産業界でも、FP資格は資金計画や税金対策のアドバイスに役立ちます。
住宅購入や不動産投資は、金額も大きく人生設計に直結するため、顧客は慎重に判断します。
ローンの組み方、住宅ローン控除、贈与税や相続税の知識などを踏まえた提案ができると、顧客からの信頼度もアップします。結果的に成約率向上にもつながるでしょう。
また、不動産相続のニーズが高まっている現在、相続・贈与に関する知識があることは、営業活動において大きな差別化ポイントとなります。
独立・副業(開業・セミナー講師)
FP資格を活かして、独立開業やセミナー講師として活動する道も開かれています。
個人向けにライフプラン設計や資産運用のアドバイスを行ったり、企業や自治体が開催するマネーセミナーで講師を務めたりと、活躍の場は多岐にわたります。
会社員を続けながら副業でFP相談を受けたり、子育てや老後資金に関する講座を開いたりすることも可能です。
FP資格は一生使えるスキルであるため、柔軟な働き方を目指す人には非常に心強い資格とも言えます。
Webライター・執筆活動
FP資格を活かして、Webライターとして活動する道もあります。
金融・保険・税金といった分野は専門性が求められるため、知識を持つライターは非常に重宝されます。
特に、住宅ローンや資産運用などに関する記事は需要が高く、単価も上がりやすいジャンルです。



実際、私が参加しているブログ・ライティング専門スクールでは、FP1級を取得して高単価ライターとして活躍している人もいます!
FP資格を最大限活かすための方法


FP資格を「意味ない・役に立たない」で終わらせないためには、資格を戦略的に取得し、積極的に活用することが重要です。
ここでは、FP資格を最大限に活かすための具体的な方法を3つ紹介します。
目的を明確にしてから取得する
FP資格を取得する前には、明確な目的を設定することが重要です。
目的が曖昧なままだと、せっかく資格を取っても活かしきれず、「意味がなかった」と感じてしまうリスクが高まります。
たとえば、資産形成の基礎知識を身につけたいのか、転職活動でアピール材料にしたいのかによって、学び方も活用方法も大きく変わってきます。



私の場合は、日常生活で役立つ税金や保険の知識を得たい、FP資格をアピールしてライター案件を獲得したい目的があり、取得を決意しました!
このように、資格取得の目的を明確にしておくことで、取得後の行動にも一貫性が生まれ、資格をしっかりと活かせるようになります。
資格+実務経験で価値を高める
FP資格は、実務経験と組み合わせることで真価を発揮します。
資格だけではなく、実際に相談対応や資産設計に携わった経験があることで、より信頼される存在になれるのです。
たとえば、保険会社や不動産会社で働きながら、FP資格を活かして顧客対応をしている人は、職場内でも高く評価されやすい傾向にあります。



社会人で資格取得に励んだ私の経験から言えるのは、どの資格も机上の知識だけでなく、現場での実践経験が重要だということです!
他の資格との組み合わせで活用の幅を広げる
単体では限界を感じる場面もありますが、他の資格と組み合わせることで活用の幅が広がることがあります。
たとえば、宅建士(宅地建物取引士)と組み合わせれば、不動産購入時の資金相談から契約サポートまで一貫して行えるスキルになります。
また、社労士(社会保険労務士)とFPを組み合わせれば、老後資金計画と社会保障制度のアドバイスができるなど、専門性の高いサービスが提供ができます。



FPは他の専門資格と組み合わせることで、キャリアや副業の選択肢が広がるため、実はとても魅力的な資格です!
よくある質問
- FP3級は役立ちますか?
-
FP3級はお金に関する基本的な知識が身につき、日常生活に役立ちますが、仕事や転職ではあまり有利にはなりません。
- FP試験は何級からすごいですか?
-
FP資格が仕事や転職で評価されやすいのは2級からとされています
- FPは何級から履歴書に書けますか?
-
FP3級から履歴書に記載可能です。FP3級を履歴書に書くことに抵抗がある方や、恥ずかしいと感じる方は、以下の記事を参考にしてください。
- FPは就職の役に立たないって本当ですか?
-
FP資格だけで就職が決まるケースは少ないですが、金融業界や保険業界、不動産業界など、知識をアピールできる場面は多いです。また、実務経験や他のスキルと組み合わせることで、より就職に活かしやすくなります。
【まとめ】FP資格は目的次第で役に立つ


今回、FP資格は「意味ない・役に立たない」と言われる理由とその真相、さらに資格を役立てるための方法についても詳しく解説しました。
最後に、記事の重要なポイントをおさらいしておきます。
このようなネガティブな意見がある中でも、私は取得して本当によかったと感じています。
直接的に高収入を得るための資格でないとしても、日常生活におけるお金の管理や家計の知識として有用であり、自身の生活や将来設計に役立っているからです。
FP3級を取得する過程で毎日勉強する習慣が身に付き、社会人として成長し続ける意識も生まれました。



このような積み重ねが、私にとっての生きがいにもつながっています!
FP資格を意味あるものにするためには、目的を明確にすることが重要です。何を達成したいのかをしっかりと意識して取り組むことで、資格がもたらす価値を最大化できます。
まずはFP3級の取得に挑戦したい方は、以下の記事で勉強時間や効率的な学習方法を詳しく解説しているので、ぜひ参考にして一発合格を目指しましょう!


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